平成29年7月に国土交通省から公表された利根川・渡良瀬川・思川の浸水想定区域図(想定最大規模)を反映した、B4冊子型の境町水害ハザードマップ「逃げどきマップ」を作成し、各地区ごとに「いつ」「どこに」避難したらよいかを分かりやすくまとめました。また、英語解説書も掲載しています。
今回の改訂におきましては、令和元年東日本台風における教訓事項などを反映し「これからの広域避難の考え方」を追加するとともに、災害対策基本法の改正に伴う避難情報の種類変更による修正、令和4年2月及び令和5年10月に茨城県から公表された県管理河川(宮戸川・向堀川・女沼川)の浸水想定区域図を追加掲載など必要な修正を行いました。
平成27年関東・東北豪雨災害において甚大な被害を受け、その対策としてハード・ソフト両面にわたり、水害対策をとってまいりました。また、境町は日本最大流域面積を誇る利根川に隣接し、利根川が氾濫した場合は町の95%以上が浸水することから、全住民を対象とした町外への「広域避難」が喫緊の課題でありました。そのため、平成29年度から防災対策の第一人者である東京大学大学院 特任教授 片田敏孝氏を防災アドバイザーとしてお迎えし、「広域避難プロジェクト事業」により関東東北豪雨災害の検証と教訓、住民アンケート結果に基づく広域避難シュミレーション、利根川タイムラインの妥当性の検証等について実施し、その成果の一つとして本マップが完成いたしました。
利根川が氾濫しそうな時、「いつ・どこに逃げたらよいか」各地区ごと避難タイミング、避難先など分かりやすく一つにまとめたもので、「自らの命は自ら守る」を最も重要なポイントとして定め、危険が身近に迫る前に「自主的に広域避難」することを推奨しております。
ご家族で、そして行政区で避難行動について話し合い、逃げ遅れによる「犠牲者ゼロ」を目指し、地域一体となった取組みにご活用いただければ幸いです。
また、外国人の方々のための英語版の解説書も併せてご活用下さい。