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感染性胃腸炎(ノロウィルス)について

令和元年12月18日、厚生労働省より「ノロウィルスの感染症・食中毒について」の情報発信がありましたので、下記の通りお知らせいたします。

 

毎年11月頃から翌年の4月にかけて、ノロウイルスの感染を原因とするウイルス性のおう吐・下痢症が流行します。感染性胃腸炎の患者発生は、例年、12 月の中旬頃にピークとなる傾向があります。この時期に発生する感染性胃腸炎のうち、特に集団発生例の多くは、ノロウイルスによるものであると推測されており(※1)、ノロウイルスによる感染性胃腸炎や食中毒の発生動向には注意が必要となります。ノロウイルス感染症は、牡蠣(かき)などの2枚貝の生食による食中毒が有名ですが、保育園(所)、幼稚園、小学校などの子ども達が集団生活を送っている施設では、誰かがまずノロウイルスに感染し内部でヒトからヒトに感染し、爆発的に流行することがあります。

このヒトからヒトへの感染力はきわめて強力です。食習慣の問題もあって、毎年発生するノロウイルス感染の流行を阻止することは残念ながら不可能ですが、その流行を最小限に食い止めるために、ノロウイルス感染症の症状・治療法、予防方法、家庭における注意点等を以下にあげてみました。

症状:
主な症状ははき気、おう吐及び下痢です。通常は便に血液は混じりません。あまり高い熱とならないことが多いです。小児ではおう吐が多く、おう吐・下痢は一日数回からひどい時には10回以上の時もあります。感染してから発病するまでの「潜伏期間(せんぷくきかん)」は短くて10数時間~数日(平均1~2日)であり、症状の持続する期間も数時間~数日(平均1~2日)と短期間です。元々他の病気があったり、大きく体力が低下している等がなければ、重症になって長い間入院しないといけないということはまずありませんが、ごくまれにおう吐した物を喉に詰めて窒息(ちっそく)することがありますので注意してください。

 

治療法:
特効薬はありません。症状の持続する期間は短いですから、その間に脱水にならないように、できる限り水分の補給をすること(場合によっては病院で点滴をしてもらって)が一番大切です。抗生物質は効果がありませんし、下痢の期間を遷延させることがあるので、ノロウイルス感染症に対しては通常は使用しません。その他は吐き気止めや整腸剤などの薬を使用する対症療法が一般的です。下痢が長びく場合には下痢止めの薬を投与することもありますが、最初から用いるべきではありません。

 

予防法:
ノロウイルスにはワクチンもなく、その感染を防ぐことは簡単ではありません。そして特に子ども達や高齢者には簡単に感染して発病します。最も重要で、効果的な予防方法は「流水・石けんによる手洗い」ですが、他にも様々な注意すべきことがあります。

 

調理と配膳に関して:
人によっては感染しても発病せずに(不顕性感染と呼びます)、ノロウイルスを便から排出し続けている場合があります。保護者などの大人の方が知らないうちにお子様にノロウイルスを感染させてしまう可能性は低くはありません。以下の注意点を守ってください。

調理の前と後で流水・石けん(液体石けんが推奨されます)による手洗いをしっかりと行うこと。 

貝類をその内臓を含んだままで加熱調理する際には十分に加熱して調理し、貝類を調理したまな板や包丁はすぐに熱湯消毒すること。

食事を配膳する際にも手洗いをすることが勧められる。特に自分が下痢や吐き気がある場合は必ず行うこと。

 

おう吐物・下痢便の処理:
ノロウイルス感染症の場合、そのおう吐物や下痢便には、ノロウイルスが大量に含まれています。そしてわずかな量のウイルスが体の中に入っただけで、容易に感染します。また、ノロウイルスは塩素系の消毒剤(商品名:ピューラックス、ミルトンなど)や家庭用漂白剤(商品名:ハイター、ブリーチなど)でなければ効果的な消毒はできません。取り扱いには注意が必要です。

ア)処理:おう吐物や下痢便の処理をする前に、まず処理にあたる人以外の方を遠ざけてください。処理の際に吸い込むと感染してしまうおそれのある飛沫(ひまつ)が発生します。少なくとも他の人は3mは遠ざかってください。また、放っておくと感染が広がりますので、早く処理する必要があります。以下、処理の手順についての方法を記しておきます。

方法:マスク・手袋(この場合の手袋は清潔である必要はなく、丈夫であることが必要です)をしっかりと着用し(処理をする方の防御のためです)、雑巾・タオル等で吐物・下痢便をしっかりとふき取ってください。眼鏡をしていない場合は、ゴーグルなどで目の防御をすることをお勧めします。ふき取った雑巾・タオルはビニール袋に入れて密封し、捨てることをお勧めします。

※消毒剤の希釈の際も素手で行わずに手袋を用いましょう。

イ)汚れた衣類など:おう吐物や下痢便などで汚れた衣類は大きな感染源です。そのまま洗濯機で他の衣類と一緒に洗うと、洗濯槽内にノロウイルスが付着するだけではなく、他の衣類にもウイルスが付着してしまいます。おう吐物や下痢便で汚れた衣類は、マスクと手袋をした上でバケツやたらいなどでまず水洗いし、更に塩素系消毒剤(200ppm以上)で消毒することをお勧めします。いきなり洗濯機で洗うと、洗濯機がノロウイルスで汚染され、他の衣類にもウイルスが付着します。もちろん、水洗いした箇所も塩素系消毒剤で消毒してください。

家庭における注意点

学校、職場、施設内でノロウイルス感染によるおう吐・下痢症が発生しても、その最初の発端は家庭内での感染による場合が多いです。特に子どもや高齢者は健康な成人よりもずっとノロウイルスに感染し、発病しやすいですから、家庭内での注意が大切です。

1.最も重要な予防方法は手洗いです。帰宅時、食事前には、家族の方々全員が流水・石けんによる手洗いを行うようにしてください。

2.貝類の内臓を含んだ生食は時にノロウイルス感染の原因となることを知っておいてください。高齢者や乳幼児は避ける方が無難です。

3.調理や配膳は、充分に流水・石けんで手を洗ってからおこなってください。

4.衣服や物品、おう吐物を洗い流した場所の消毒は次亜塩素酸系消毒剤(濃度は200ppm以上、家庭用漂白剤の場合は約200倍程度に薄めて)を使用してください

次亜塩素酸系消毒剤を使って、手指等の体の消毒をすることは絶対にやめてください。


ノロウイルスによる感染性胃腸炎が急増するシーズンに備え、「ノロウイルスに関するQ&A」(平成16年2月4日作成 ※2)及び「ノロウイルス等の食中毒予防のための適切な手洗い(動画)」(※3)等を参考に、手洗いの徹底、糞便・吐物の適切な処理等の感染予防対策の啓発に努めるようお願いします。
また、これまで感染者が食品の調理に従事することによる食中毒も多発していることから、平成19年10月12日付け医薬食品局食品安全部長通知「ノロウイルス食中毒対策について」等を参考にノロウイルスによる食中毒の発生防止対策にも留意願います。

 

「参考」
(※1)ノロウイルス等検出状況 2019/20 シーズン
https://www.niid.go.jp/niid/ja/iasr-noro.html
(※2)ノロウイルスに関するQ&A(最終改訂:平成30年5月31日)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/shokuhin/syokuchu/kanren/yobou/040204-1.html
(※3)ノロウイルス食中毒予防対策リーフレット
https://www.mhlw.go.jp/content/11130500/000364608.pdf
(※4)ノロウイルス等の食中毒予防のための適切な手洗い(動画)
https://www.youtube.com/watch?v=z7ifN95YVdM&feature=youtu.be
(※5)大量調理施設衛生管理マニュアル(平成9年3月24日付け衛食第85号
別添(最終改正:平成29年6月16日付け生食発0616 第1号))
https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11130500-Shokuhinanzenbu/0000168026.pdf
ノロウイルス食中毒対策について(平成19年10月12日付け食安発第1012001 号)
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2007/10/s1012-5.html

 

問い合わせ先

このページに関するお問い合わせは健康推進課です。

保健センター 〒306-0434 茨城県猿島郡境町大字上小橋540

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  • 2019年12月27日
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